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【Finale】英語版と日本語版の違い:3.テンプレート

従来、Finale日本語版では、デフォルトの新規ファイル、セットアップ・ウィザードで作成したファイル、テンプレートは、英語版のものをベースに紙サイズでレターサイズの代わりにA4を用いる前提でレイアウトを調整し、記譜用フォントやライブラリを日本語版仕様に改造したものが搭載されてきました。


Finale v27日本語版ではそれに加えて、従来は英語版で70種類・日本語版で50種類程度であったテンプレートの種類を113種類まで拡張し、そこに読み込む発想記号とアーティキュレーションのライブラリも多くのSMuFL記号を取り入れ、さらにこれらを特設サイトからダウンロードできるようにして、そのリンクへのボタンを起動パネルに仕込むという大改造がなされています。

このテンプレートの大きな特長は、従来はインストーラーで提供していたためアップデータ公開時にしか更新できなかったテンプレート集をオンラインで提供することで随時更新できる仕組みを導入したことで、現にその後、いくつかのテンプレートが追加されています。


テンプレート関連に限れば、Finale v27日本語版は単にオリジナルの英語版をローカライズしただけでなく、機能面で初めてオリジナルを超えた、Finaleの一つの発展形と言っても良いかと思います。


最も日本語版らしいテンプレートの一つは「ギターソロ(ギターメロ譜+ギターTAB)」で、これは国内を代表するギター雑誌の一つである『ヤング・ギター』誌の掲載スコアに準じた記号を網羅したライブラリを読み込み、さらに日本式の符尾付きTAB譜が描ける仕様となっています。


※「ファイルメニュー>ライブラリを開く」の「1_v27用_楽器別」フォルダ内にある「ギター&ベース用統合ライブラリ.lib」です。詳細は別記事「v27で大幅に追加されたライブラリ(中編)」をご覧下さい。


また、特にクラシックギターの楽譜でよく見かけるバレー記号のライブラリも、別ライブラリとして作成したものを読み込んでいます。

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もともとFinaleではセットアップ・ウィザードというものがあり、これによりテンプレートをその都度、簡単に自作できるのですが、実際はセットアップ・ウィザードを経て作成したテンプレートもレイアウト・ツールを使って微修正しなければならないことが多く、それが製品の扱いの難しさの一因となっていたとも言えます。


v27で刷新されたこの「アクティブ・テンプレート」集により、レイアウト作業をスキップして即座に制作を開始することができるようになります。これによりFinaleの扱いの難しさは多少なりとも解消されるかと思いますので、ぜひお試しいただければと思います。



【ギタリストの方へ追伸】


楽譜の見た目にもこだわり、さらに『ヤング・ギター』誌仕様に近づけたテンプレートは、以下の記事からダウンロードできます。


(もちろん、音色もディストーション・ギターにセットしてあります。)


▼ギタリスト必見!YOUNG GUITARのタブ譜はなぜ見やすく美しいのか

- 編集部に突撃インタビュー、その謎を解き明かす! -【後編】



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