高品質なサンプル音源Garritan Instruments for Finale (GIFF)が搭載されていることがFinaleのセールスポイントの一つですが、サードパーティ製の音源を使うと、プレイバックはもっと自分好みにカスタマイズできます。
今回は、Finaleに同梱のGIFFの他に、
・GIFFの元ネタと言える「Garritan Personal Orchestra 5 (GPO5)」
・SibeliusやDoricoでも使用可能で、高品質と使い易さを両立した「NotePerformer 4」
・無料ながら高品質を誇る「BBC Symphony Orchestra Discover」
の4種類を使い、プレイバックの聴き比べをしてみました。まずはこちらの動画をご覧ください。
【目次】
00:06 Garritan Instruments for Finale(GIFF;Finaleに同梱)
01:02 Garritan Personal Orchestra 5(GPO5;¥24,673 ※)
02:02 NotePerformer 4(¥21,230 ※)
03:10 BBC Symphony Orchestra Discover(無料)
05:27 2小節ごとの聴き比べ(←お忙しい方はこちらだけご覧ください。)
(※価格は2023年10月17日現在のものです。)
品質、価格、扱い易さの点では、GPO5とNotePerformerは同等と言え、好みで選んでも良さそうです。
GPO5は現在はFinaleと同じくMakeMusic社が開発する製品で、GIFFの元となった製品でもあり、Finaleとの親和性の高さや、Finaleと一体的なサポート情報を得られるという点も良いかなと思います。
Finaleでサードパーティ製の音源を使う場合、音色の設定は基本的に手動で行う必要がありますが、NotePerformerの場合はGIFFやGPO5と同様に、(1)「サウンドマップの優先順位」で最上位に設定、(2)プレイバックサウンドの再割り当て、の2段階で全ての楽器で音色が自動的に設定される点で、サードパーティ製音源の中では使い勝手が特に高い点が特筆されます。
BBC Symphony Orchestra Discoverは、無料版ということで楽器数やアーティキュレーションの表現幅は限られており、またFinale上での音色の設定は全て手動で行う必要があります。
しかしながら無料で使えて、ライブラリのDLサイズも僅か200MBと軽量、そしてハイエンド音源のクオリティを引き継ぐ音色も素晴らしく、今回の動画にあるようなストリングス・アンサンブルであれば「これでいいじゃん!」と思ってしまいます。
サードパーティ製の音源の初心者はまずこれを使ってみて、Finaleでの音色設定の基礎を学ぶのも良いかも知れません。インストーラーはSONICWIRE様のウェブサイトから無料ダウンロードできますので、サードパーティ製の音源を未経験の方は、ぜひ一度お試しいただくことをお勧めいたします。
それぞれの音源のスペックと購入方法を、以下に簡単にまとめておきます。
・Garritan Personal Orchestra 5(2016年3月発売、¥24,673、DLサイズ約4.6GB)
・NotePerformer 4(2018年6月発売、¥21,230、DLサイズ約704MB)
・BBC Symphony Orchestra Discover(2020年5月公開、無料、DLサイズ約200MB)
なお、BBC Symphony Orchestraの有料版はこちらです。
・BBC Symphony Orchestra Core(2020年5月公開、¥67,166、DLサイズ約23GB)
・BBC Symphony Orchestra Professional(2019年8月、¥149,446、DLサイズ約630GB)
この記事は主にFinaleを対象に書きましたが、SibeliusやDoricoなどをお使いの方も、製品に搭載されたものとは一味違うこれらの音源をお試し頂ければと思います。
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