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執筆者の写真tarokoike

Finale v27の入手と、MusicXMLを介したファイル移行の注意点

日本時間8/28(水)の朝に、Finale開発元MakeMusic社が「同社の登録ユーザーで、Dorico Proクロスグレードを購入した、または購入予定の全員がFinale v27をダウンロードできるようにするためのソリューション」に関するアナウンスを行いました。


▼The End of Finale (August 26, 2024 Greg Dell'Era)


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【2024/11/8更新】この記事には関連記事があります。宜しければ以下をご覧下さい。

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最初に誤解のないよう明記しておきますが、このアナウンスの主体はMakeMusic社であり、国内販売代理店ではありません。従って、もしこのFinale v27入手に関するご質問がある場合、お問い合わせ先は国内販売代理店ではなく、MakeMusic社となります。


これは現在、8/30に同ブログに追記された以下の形で実施されています。


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Finale v27 upgrades now included with Dorico Pro crossgrades: Earlier in the week, we announced that we were currently working on a solution for all customers who have purchased or intend to purchase a Dorico Pro crossgrade to be able to download Finale v27. This is now live for all Finale users. With Finale v27, you will be able to export your Finale files using MusicXML 4.0, the most robust version of MusicXML available. Head to the eStore or log in to your MakeMusic account to get started.


Dorico ProクロスグレードにFinale v27アップグレードが含まれるようになりました。今週初め、Dorico Proクロスグレードを購入した、または購入予定のすべてのお客様がFinale v27をダウンロードできるように、現在ソリューションに取り組んでいることを発表しました。


これは現在、すべてのFinaleユーザー向けに公開されています。Finale v27を使用すると、現在利用可能なMusicXMLの最も強力なバージョンであるMusicXML 4.0を使用してFinaleファイルをエクスポートできます。これを行うためには、eStore にアクセスするか、MakeMusic アカウントにログインしてください。


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以前のブログでも述べたとおり、Finaleの販売やライセンス管理は国ごとに異なります。このため、MakeMusic社から提供されるv27は日本語版ではなく、英語版となります。


Finaleはいわゆるマルチリンガルのアプリケーションではなく、英語版と日本語版は別製品です。


ファイル移行時においては、ユーザー・インターフェースの言語が異なるということ以上に重要なのは、標準の記譜用フォントがFinale日本語版ではKousakuであることに対し、Finale英語版ではFinale Maestroであり、英語版FinaleはそのままではKousakuフォントを読み込めないという点です。


このため、Finale日本語版にてKousakuフォントを使用して作成したファイルをFinale英語版に読み込んだ際、以下のようなエラー・メッセージが表示されます。




既にFinale日本語版をインストールした環境であればKousakuフォントがインストールされていますので、基本的には「Auto-Generate(自動生成)」で正常に開けますが、Finaleのバージョンや使用するOSによってはこれが上手くいかず、ファイルを開いた際に音符などが文字化けすることがあります。



しかし、この文字化けは単にFinale英語版における表示上の問題であり、MusicXMLでのファイルやりとりには関係がありません。


たとえFinale v27英語版でファイルを開いた際に文字化けした場合も、それは気にせずMusicXMLにエクスポートして、DoricoやSibeliusなどの他製品にインポートして下さい。そこでは文字化けせず、正常にインポートされます。



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Finale v27は英語版ではなく日本語版を入手したいという要望が多く聞かれますが、Finaleは元々英語版がオリジナルで、これは最も多くのテストが重ねられているため信頼性が高く、この機会にFinale英語版を入手できたことは、むしろ幸運と考えるべきかも知れません。


過去バージョンのFinaleでは、特定のダイアログボックスを日本語化しただけで文字化けなどの問題が生じたことも少なからずありました。v27ではこうした日本語版特有の問題はかなり改善されたものの、原理的に考えれば、改造品である日本語版が信頼性においてオリジナルの英語版を超えることはないと思います。


単にMusicXMLファイルをエクスポートするだけであればFinaleは英語版のままで十分ですが、Finale v27では、v26以前には搭載されていなかった数千種類のSMuFL記号が搭載されており、これを活用してv26以前で作業中のファイルを最後にv27で仕上げてからMusicXMLにエクスポートしたいという場合もあるかも知れません。


その場合は少し面倒ですが、Finale日本語版で作成したファイルを英語版で扱う方法があります。詳細は以下の記事をご覧下さい。


▼Finale 27.4のアップデート内容と、Finale日本語版で作成したファイルを英語版で扱う方法(文字化け対策を含む)


(※これはおそらくテクニカル・サポートの対象外となります。もし問題が発生した場合は、Finaleのクリーン・インストールを行ってください。)

【お知らせ】

Finaleからの乗り換えを支援するDorico集中講座をZoomオンラインにて開催中。2期目となる2024年11月開講コースの開催が決定しました。詳細はこちらのページをご覧下さい。

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